[2]コストダウン方策について
コストダウン方策については従来より種々論議されており、各社各様の努力が続けられているが、なかなか絶妙な特効薬は見い出せないのが実態である。
以下、特に新味もなくかつ散発的ではあるが、気付き事項若干について述べることとする。
●経営・管理面での視点
◇コストダウン成果は経営者の決意の報酬
◇ディジタル経営に必要な損益分岐点概念
◇設計はコストを支配する
◇精度向上はコストダウンの要諦
◇避けて通れない(小型)造船CIM時代到来予測
◇同上に対する環境整備
◇北海道地域共同事業センター(技術センター、加工センター等)
◇漁船総数減少一途のなか、アルミ漁船の活路はFRP漁船浸食以外道無しの覚悟と方策
◇新情報ネットの拡大
◇常識排除
●具体的事項例
◇伝統的漁船船型に対するこだわりの再検討
◇部材数削減設計
◇建造方式優劣の再確認
◇現有装置機器具の性能、能率、経済性等の再点検
◇社内設計標準、工作標準、工作精度標準、部材標準図等の制定と反省
◇溶接作業者の定期的な自己技量の点検と確認テスト
◇部材形状、寸法の標準化、ロット分類化
◇打抜き型等効果的工具の活用
◇溶接法の改善、研究
◇現図ベースによる部材数、形状寸法、曲げ加工度等々の改善検討
◇手空き時の標準部材ストック製作
◇プレリブ、パイセクション、異形押出形材等の適所活用
◇数値現図システムの導入
●地域での共同組合的態勢による機能センターの運営
◇機器、治工具等のデポジットと貸出センター
◇切断、打抜き、孔明け、曲げ加工(含火造り)、ブロック製作、難易度の高い加工部材等の加工請負センター
◇NC切断、数値現図センター
◇加工法、加工システム開発研究、コンサルティング技術センター
◇新技術、新材料、新市場情報の収集センター
◇特殊材料ストックセンター
●具体的説明
次頁以降に具体的事項若干につき考察する。