(3) 船首フレァ部外板の例
これは、縦曲がりと横曲がりを持ち、いわゆる、浅い三次元の曲げの場合である。定盤上に展開した板を木枕、ピン、ドッグなどによってセットする。あらかじめ板に罫書いたフレームラインと見通し線、それと見通し型によって板に与える曲がり(ひねり)量の見当をつけ、木枕の位置を調整して凹凸をつける。この場合、体重で概略の凹凸を板に与え、更に木ハンマーなどによる打撃、必要あればガスバーナによる加熱曲げも加える。
このようにして得られた曲面板について、改めて見通し線と見通し型で加熱曲げ(点焼き、局部的な線状加熱や部分加熱)を行う位置を記入する。Photo.6.7は作業中の写真である。Photo.6.8は形状をチェックしている状況を示すが、最終的には杉板で組立てた実物大の船殻骨組モデルに、仕上がった外板をセットして最終判定をする。