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この場合、狭隘部については5.6.2その他で指摘したように、溶接ノズルの操作が可能かどうか、また、所定の順序で溶接できるか、ということを確認しなければならない。参考までに、溶接順序の二、三の例をFig.7.50に示す5)、9)

 

7.4.3 仮付け溶接

 

仮付け溶接は、適正均一なルート間隔を維持し、本溶接に際して、部材のくいちがいやルート間隔の変化が生じないようにするために行うものである。

仮付け溶接部は欠陥を生じやすいので、溶接作業は注意して行い、重要な部分を避けるようにする。板のくいちがいがある場合には、適当な方法で押さえるか、木ハンマなどで叩いて修正をしてから行う。仮付け溶接は、部材の組合せが正しく行えて、本溶接中に部材がひずみや曲がりで離れない程度の強度があればよい。ストロングバックの取り付けは、仮付け溶接と並行して行う。また、外板その他で、本溶接時に変形が予測される箇所には、仮付け溶接前に変形防止材を取り付けておく。

Photo.7.3と同7.4に仮付け溶接後の外観例を示す。

 

004-1.gif

Fig.7.48 平板の板継ぎ溶接順序(数字は溶接順序を示す。以下、同様。)

 

004-2.gif

Fig.7.49 円周嵌め込み継手等の溶接順序

 

004-3.gif

Fig.7.50 溶接順序の例5)、9)

 

 

 

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