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Fig.5.39 5083-O合金25mm板大電流ミグ溶接継手の疲労き裂発生位置近傍の実測ひずみ振幅と繰返し数の関係37)

 

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Fig.5.40 5083-O合金6mm板ミグ自動溶接継手の角変形矯正後の平面曲げ疲労強度46)

 

次に、角変形を矯正した5083-O合金6mm板ミグ自動溶接継手の平面曲げ疲労強度σwρ(107)をFig.5.40に示す46)。平坦となるように矯正することによって、圧縮側となった余盛止端部には引張残留応力を生じ、疲労き裂はその位置に発生する。3点自由曲げ矯正では、矯正による変形が止端から離れているためか、矯正前の角変形θ=5〜15゜影響が疲労強度に現れず、角変形なしの場合と比べて15%ほど低い。拘束板を用いた3点曲げ矯正では、余盛止端の変形が大きく、かつ、加工硬化も伴うため、疲労強度が若干高くなっている。圧縮側の余盛を削除しての3点自由曲げは、疲労強度をかなり向上させるが、両側の余盛削除後の矯正は引張側に凹みを生じて疲労き裂を発生させるので好ましくない。

この実験結果は、余盛を持つ突合せ継手に曲げ加工を施すことはなるべく避けることを示唆している。やむを得ない場合は、曲げ加工のときに圧縮側となる余盛を削除してから曲げることが望ましい46)

 

 

 

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