だが実際には標準化と、その適用/運用は、かなり難しい。
例えば、標準化。
中間フォマットは、どうしても水膨れというか、重くなってしまう。同種システムでもシステムには特徴がある。その特徴のために別システムとして作られている。それらの特徴の凹凸を全てカバーしなければ、標準ではありえない。
また例えば、運用。
互換性の必要度に温度差があり、流用のほとんどが特定のシステムであれば、その特定フォマットと1対1変換とし、それ以外とは、その特定との変換をクッションとして中間フォマットにゆく、2重変換が選ばれたりする。
そして、ソフトウェア市場において量的に流通しているシステムのフォマットが、その互換用の特定フォマットになってくる。
さきに説明した、一品寸法図レーザープリンタ打出しI/LデータのHP-GL様式などのデファクトスタンダードは、このような流通から生じた。
6.4.2 各種システムデータの互換性
[図6.4.2 システム間変換のレベル]に見る数値現図データの変換の2段階:オフセットデータと部品データにつき説明しよう。
ランディング後の基本データでの変換もありえるが、このデータは各種の数値現図システムの根幹をなすこと、また同型船建造でも造船所間でブロック長さ分割などの差異が生じ、そのままの流用にはなり難いこと、各システムでのリランとしても作業量が少ないこと…があって適応性/必要性が低いようである。