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(1) 人材登録の基本的な考え方

 

本項で検討するセンターの成否は、中小企業の支援業務において活躍できる優秀な人材をいかに多く集めることができるかに懸かっていると言っても過言ではない。そのため、行政サイドが積極的に支援を行い、関連業界だけではなく広く各方面にその意義を周知させ、参加を呼びかけることが必要である。

その際には、技術職及び事務職(法務関係、経理関係)の人材はもちろんのこと、現場での豊富な経験を持った熟練工にも広く参加を呼びかけることが望まれる。

また、自薦他薦を問わずできる限り多くの人材を受け入れ、その中から中小企業への貢献が期待できる人材が、実績によって自然に選び出されていくことが期待される。

他方、センターでは、推薦のあった人材をデータベースに登録し、ホームページ上で多様なキーワードから、ユーザーの目的に応じた最適な人材を選び出せるようなシステムを構築するとともに、登録された人材に対して、その実績から客観的に評価を行い、これを公表することで参加登録者のロイヤリティーを確立する。

 

(2) 参加会員の募集

 

当センターの主要なユーザーとして想定している中小造船・舶用工業及び異業種の中小事業者に広く呼びかけ、センターへの参加会員としてユーザー登録する。

ユーザー登録された会員事業者は、原則としてホームページへのアクセス及び相談料は無料とするが、センターの維持費を一部負担する仕組みについてもあわせて検討する。

また、中小企業庁で行われている企業の情報化支援制度を利用し、コンピュータの導入、取扱者の研修の補助金制度を利用できるように支援することも検討する。

更に、インターネットは全世界を対象とした巨大な宣伝媒体でもあるため、センターのホームページに各会員事業者のホームページへのリンクを設定するか、直接センターのホームページ上に会員事業者の業務内容などを登録することで、会員事業者を支援する。

 

4-2-3 センターの機能

 

(1) センターの機能と業務

 

センターの働きについては無限の応用が考えられ、登録された会員や会員事業者からのアイデアで大きく発展して可能性を秘めているが、当面は中傷事業者の要望が強い分野に対象を絞って、その実現を図るのが得策と考えられる。

そこで本報告書では、まずセンターの設立時に有すべき機能について検討した。

 

1) センターの機能

アンケート結果によれば、特に技術面での支援が強く望まれているため、造船・舶用工業の技術支援に検討対象を絞って、機能を検討した。

ここでは、会員事業者が何らかの技術的支援を要する場合に、そのレベルに応じて3段階のサービスを提供する。

 

1] データベース検索サービス

会員である中小の事業者が、何らかの技術的・経営的な問題に直面した場合に、センターに登録してある実績資料集や技術情報・文献情報などを検索して問題の解決を図るものである。また、登録されているスペシャリストのデータベースを検索し、どの様な専門家が参加されているかを知ることができ、相談相手を事務局に特定することもできる。

 

 

 

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