3) 関東地区の長短に対する認識
中小造船事業者が関東地区の長所と考えているものは、官公庁や会社の本社機能が集中して立地していることや、わが国の物流の大拠点であることなどから、情報が入手しやすい25%、官公庁等の営業が有利22%、稼働船舶が多い21%、湾内の競争が少ない14%などである。一方、短所と考えているものは、人件費が高い34%、人手不足19%、資機材購入費が割高15%、公害意識が高い10%などである。これらから、人件費が高いことや、資機材購入費が割高であることなどが、関東地区造船業のコスト高の要因であると言える。
その長所、短所ともに首都圏の人口集中地区に立地する都市型造船業の状況がうかがえる。