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2) 建造船種

 

建造船の船種は、貨物船等の内航船は年間2〜3隻程度で、引き船、小型漁船、バージ、官公庁船及び小型旅客船の占める割合が高く、総売上高の95%強に達しており、これらの船種への特化が大きな特徴となっている。一部の造船事業所では、船種を特化することにより、設計・企画の効率化、技術の向上等が図られているが、資機材購入等に関するメリットは、建造隻数が少ないことや官公庁船及び引き船の建造隻数に波があり不安定であることから、あまり効果が上がっていない。

 

3) 修繕船種

 

修繕船は、東京湾内で稼働する船舶を中心に様々な船種の整備を行っているが、中でも官公庁船と引き船が高い比率を占めている。

 

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図2-2-15 船種別建造隻数の比率

(関東運輸局資料より作成)

 

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図2-2-16 建造船種別売上高の推移

(関東運輸局資料より作成)

 

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図2-2-17 船種別修繕隻数の比率

(関東運輸局資料より作成)

 

(5) 東京湾内の稼働船舶数

 

東京湾内で、稼働する自航船(20総トン以上)、バージ等の非自航船の隻数は、約1,700隻と推定される。また、湾内での稼働船は、船齢が20年以上の船舶が22%、14年以上で見た場合には、全体の40%を占めている。

この隻数は、全国の内航船(約8,000隻)と比較しても、非常に大きな隻数であり、

その他、東京湾に出入港する莫大な隻数を考慮すれば、これらの船舶の修繕マーケットは決して小さくなく、高効率でコスト競争力のある修繕事業所の存立には大きな可能性を持つと考えられる。

 

 

 

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