この場合、離陸時と空港への着陸進入時レベルが増大する傾向が見られた。また、3時53分頃著しく高いレベルの電波が受信された。図2.4-5、2.4-6で観測された電波には地上無線局から機内に飛び込んだもの、通信・航法等のため航空機から放射されて機内に入射したもの、及び機内客室内から放射されたもの等が含まれる。そこで、観測データから電波発射源を推定する方法として、現在は航空路付近の無線局の周波数調査や、航空機で使用した電波の放射時間や周波数の調査及び高レベルの電波が受信されたとき、その電波を検波、復調して信号内容を記録する方法等を考えている。
これらの方法により、客室内で放射されたと推定できる電波を抽出し、その周波数、電波強度等をもとに、機内航法システムの動作に影響を与える可能性について今後検討する必要がある。