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擬似衛星戦場航法システム野外試験結果

 

Jeffrey L. Tuohino(ロックウェル・コリンズ社)

Michael G. Farley(ロックウェル・コリンズ社)

John C. Weinfeldt(米陸軍通信電子コマンド)

 

著者略歴

 

Jeffrey L. Tuohino

数学を専攻し、1984年に学士号、1986年に修士号をフラートン市のカリフォルニア州立大学より得た。ロックウェル・コリンズ社で航法誘導の分野に15年間従事し、現在GPSシミュレータ及び擬似衛星システムの開発を担当している。

 

Michael G.(Greg) Farley

ロックウェル・コリンズ社の技術マネージャであり擬似衛星及び航法シミュレーション・システム開発プロジェクトのリーダーである。オクラホマ州立大学で電気工学の学士号及び修士号を得て、10年以上にわたって電子戦及びGPSの分野に従事している。

 

John C. Weinfeldt

ニュージャージー州フォートモンマス駐屯地米陸軍通信電子コマンドの指揮管制部の電子技術者。地上設置GPS擬似衛星実証計画の陸軍プロジェクト・マネージャである。16年間にわたって航法通信システムに従事している。1983年にデラウェア大学で電気工学の学士号を得ている。

 

概要

 

米陸軍通信電子コマンドとロックウェル・コリンズ社は、擬似衛星を利用した戦場航法システム(BNS: Battlefield Navigation System)のプロトタイプを開発した(Farley 1998)。BNSは、GPS信号が利用できないとき及び干渉を受けているときの航法援助システムとして用いることを意図したものである。この論文では擬似衛星(PL: PseudoLite)信号をL1周波数で送信したBNS野外実証試験の成果を述べる。試験では4個の擬似衛星を配置して航法精度を求めた。擬似衛星とGPS衛星を併用した試験も実施した。実証の目的には、GPSへの干渉が存在するときに地上設置PL補強システムがGPS受信機の性能、航法及び時刻転送に与える影響(希望するものと希望しないものの両方)の調査が含まれる。遠近ダイナミック・レンジ能力については数種類の擬似衛星パルス化波形を用いて試験所で測定した(Carlson 1998)。野外試験の対象項目について、RF電力レベルを正確に制御できる試験室でも再確認された。試験結果により、絶対コード位相航法精度が25mより優れていることが示された。

 

 

 

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