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(b)トラフィック情報

トラフィック情報については、飛行評価試験において取り扱ったデータが擬似データであったため、コンテンツそのものの評価を行うことはできなかったが、更新時間間隔に関する意見から、コンテンツのあり方につながる項目が得られている。これらの意見は、更新時間間隔は短ければ短いほど良いが、情報提供の位置付けであれば飛行評価試験時に採用した1,2分という時間間隔もしくは必要時の提供のみで問題ないというものであり、利用目的を考慮したコンテンツ(トラフィックデータソース)の鮮度に関する検討が必要となるという結論が見出されるが、これらの詳細についてはアプリケーションのあり方を分析する4.2.3項において記述する。

 

(c)位置情報

位置情報については、GPSによる測定高度の有用性に関する意見が挙げられているが、GPSによる測定高度の有用性については、4.3節に記述する。また推測位置情報に関して、小型機運航に対しては位置の推測自体が困難であるという意見が得られている。

 

(3)要求されるデータソース

 

(a)気象情報

気象情報については、峠の状況や小型機のPIREP、低空気象状況等、現状ではデータソースが存在しないことによりデータの入手が困難な情報の入手を望む意見が多く得られている。今後これらのデータを入手してデータベース化し、情報提供を行っていく仕組みをいかに構築していくかについて検討を行っていく必要がある。

 

(b)トラフィック情報

トラフィック情報のデータソースについては、レーダーデータの場合、カバレージの問題に関して不安があり、ADSデータの場合、搭載率およびリアルタイム性に関して不安があるとの意見が得られている。さらに搭載率の問題が解決された場合には、リアルタイム性の問題からADS-BやTCASのような空対空データリンクによるトラフィック情報提供が適しているのではないかとの意見が得られている。

実際にはRDPにおいては一次レーダーのトラッキング処理を行っていないため、SSRトランスポンダを搭載していない航空機については、レーダーカバレージ内においてもターゲット情報のアップリンクは困難であることから、小型機へ提供するトラフィック情報のデータソースについては今後さらに検討を行っていく必要がある。

 

 

 

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