機上、地上とも試用システムを用いた運用が現状の運用よりも優れている点として、伝達内容の正確性・信頼性の向上と、送受信および情報管理に関する負荷軽減が挙げられている。さらに機上側では、ディスプレイ表示により全体状況の把握が容易になったとの意見も挙げられている。
一方、音声に基づく運用よりも劣っているとの回答も得られており、将来システムにおいてこれらの意見に対応するために、以下の検討を行っていく必要があると考えられる。
(1)画面表示にとらわれない音声合成等、種々のユーザインタフェースの適用検討
(2)取り扱いコンテンツの検討
(3)放送型データリンク機能の検討
(4)ネットワークQoS1の検討(メッセージ到達確認機能、伝送遅延等)
これらのうち、(3)(4)については、本飛行評価試験において利用した通信媒体であるVHF-ACARSの通信性能に関わる問題であるため、4.3節において詳細検討を行う。
1QoS : Quality of Service
前ページ 目次へ 次ページ