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3.3 通信記録

 

3.3.1 伝送成功率

 

(1)算出方法

 

(a)伝送成功率算出の対象

飛行評価試験で機上・地上評価装置間で送受信したメッセージの中で、伝送成功率の算出においては、「位置通報リクエストを除くアップリンクメッセージ」のみを計算対象とした(表3-13)。その理由は以下のとおり。

・アップリンクの場合、一定回数通信に失敗すると「NO ACK」を地上評価装置に通知して通信を終了するが、ダウンリンクの場合はRGSからのACKを受信する(通信が成功する)まで機上評価装置は再送し続ける。そのため原則として不達が生じない。

・位置通報(ADS)についてはACARS通信部で自動的に対応するため、データ処理部にADSに関する情報が記録されない。そのため位置通報リクエストについては機上評価装置において受信の成否が判定できない。

 

表3-13 伝送成功率の算出対象

076-1.gif

参考: TIS(Traffic Information Service:トラフィック情報提供)

GWS(Graphical Weather Service:気象画像情報提供)

2このメッセージはACARS通信機(CNS-12)に電源投入した後、最初に送信されるLink Testである。一度Linkが確立(RGSからACKを受信)した後は、ARINC620で定義されたLink Test(Label:Q0)を送信する。

注1)Type BメッセージのSMI(Standard Message Identifier:標準メッセージ識別子)

注2)対応するType Aメッセージのラベル

注3)ARINC620参照。ダウンリンクメッセージのSMI=A80,81,82(Label=80,81,82)はACASR通信機ベンダーやユーザーが独自にカスタマイズ可能なメッセージであり、本試験での設定はACARS通信機(CNS-12)固有の設定である。

 

 

 

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