I. 本年度における活動の概要
委員会および作業部会において、本年度は以下の調査・研究活動を実施した。なお、地上評価装置および機上評価装置とは、評価試験で使用した試用システムの構成要素である。
(1)機上評価装置の改修
平成10年度の改修設計結果に基づき、機上評価装置の改修を行った。具体的には平成10年度に調達したACARS通信機に加え、データ表示部およびデータ処理部を改修・接続した。なお機上評価装置が地上評価装置との間で正常に動作するか確認するための動作確認テストも同時に実施した。
(2)機体搭載設計および機体改修
評価試験で使用する機体に機上評価装置を搭載するための搭載設計および機体改修を行った。
(3)評価試験方法に関する検討
平成10年度の基礎的検討に引き続き、評価試験を行う上で必要となる試験形態、試験手順、試験項目、試験後の評価方法等に関する検討を行った。
(4)試験環境の調整
評価試験を行う際に必要となる航空法・電波法上の各種手続き、各種サービスプロバイダーとの接続手続きなどの調整を行った。
(5)評価試験の実施
前項で検討した試験方法に従って、実機に機上評価装置を搭載し、地上評価装置との間で評価試験を行った。
(6)試験結果の取りまとめ
上記試験で得られたデータを分析・評価し、将来の地上支援システムに必要となる機能要件について整理した。
(7)衛星通信環境に関する評価・検討
環境が整いつつある衛星通信インフラの動向を鑑みながら、衛星通信の小型機運航への導入可能性を評価・検討した。
(8)海外最新動向に関する調査
海外における小型機運航支援の類似事例と関連技術の動向について調査を行った。