(3) 評価結果
図5.2.11-4は、地上局がDスロットでV/Dデータを送信し、機上局がDスロットのMバーストでACKを返している様子である。この結果、1MACサイクルの規格に対し、ほぼ半分の半MACサイクルの113.52ms以内に応答があり、十分に規格を満足できていることが確認された。更に、各処理時間を把握するために、同期処理、GOLAY符号処理等の遅延時間を計測した。
5.2.3 UW(同期コード)処理遅延時間
モード3では、4種類のUWを短時間に処理する必要がある。これは、TDMA送信のデータスループット効率を最大限に確保するため、バースト間隔が非常に小さい。このため、VDLモード3の装置では、短時間にUW処理を行えるか評価する必要があり、UW処理時間として最小となる、MバーストのUW処理時間を計測した。
(1) 設計目標
UW処理遅延時間は、MバーストとV/Dバーストが、必ず同一局から送信されることは限らないため、ガードタイムを除いた、RAMP(5)+UW(16)+システムデータ(16)+RAMP(2)=39シンボル以下となる。
図5.2.3-1に、UWの最短時間を示す。