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このIPは、将来のADS-Bデータリンクのために、これら2つのデータリンクの標準化をICAOが着手すべきであり、ADS-Bデータリンクの開発に関しSICASPとのさらなる共同作業が有効であるとしている。SICASPは、モード4とモードS拡張スキッタは、ADS-Bを互いに補うものとする結論を支援している。また、SICASPは、AMCPとのADS-Bデータリンクに関する共同作業を歓迎し支援することとした。

 

2.2.4 議事項目4(VDLモード3作業状況)

 

チャンネルの呼称(チャンネルラベリング)についてワーキンググループ内の合意が得られた。チャンネルラベリングの例を表2.2.4に示す。

(3Sモードの検証と2S1Vモードの提案)

英国の拡張レンジ3Sの検証が報告された。この報告の中で、SQPの判定によるハンドオフは、基本的に信号レベルを判定することで十分であることが示された。しかし、この判定基準は、SARPsに載せるべき項目ではなく、機上装置の製造会社に選択の余地を残すことになった。

英国国内では、CLIMAXなるプロジェクト名で、現有のアナログボイスの周波数をオフセットすることにより広いカバレッジを取るトライアルが行われている。すなわち、一管制部の範囲で通信覆域を大きく取るニーズがあるようである。

紹介された飛行試験では、英国南部に三ヵ所の送信所を設け3Sモードの確認を実施した。その結果、良好な試験結果を得たが、同時に英国にとっては、3局を用いた覆域は余剰であることが判明、2局で十分との結論が出た模様。この結果、余った一つのタイムスロットを独立して使用する2S1Vを提案するに至った。WG-Dではこのモードの追加を意味するチェンジプロポーザルを採択した。

 

 

 

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