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第6章 情報リテラシー向上のための組織づくり

 

本章では、情報リテラシー向上のために、従来の情報化研修とネットワークを利用した研修を効果的に推進するための組織づくりの要点を明らかにする。

 

第1節 情報化研修・ネットワーク利用研修の位置付け

 

第2章及び第3章で明らかにされたとおり、情報リテラシーは、地方公共団体職員の全員が身に付けなければならない必須のものとなりつつある。

しかし、パソコンの操作やソフトウェアによるデータ分析などの情報化研修は、その必要性について全庁的な認識がなされていないことや、パソコン不足などの理由によって、必ずしも全員必修の科目とはなっていないのが現状である。

確かに各職場においてパソコンの台数が少ないことや、庁内LANが未整備であることは効率的な研修には障害となっているが、例えば、従来の操作技術研修に加えて、既存のファイリング・システムの見直しと徹底を図りながら、文書や情報の共有を啓発する研修や、自部署の仕事の流れを洗い出して整理し、他部署との比較を行いながら、問題点を導き出すといった構器操作以外のリテラシー向上につながる内容の研修を実施するといった工夫をしながら地方公共団体職員の情報リテラシーを高めていくことが重要である。

全員の情報リテラシーを高め、次節に述べるようなリーダー的役割を担う人材を数多く生み出すためには、情報化研修及びネットワーク利用研修の位置付けについて次のように考え方を改めていく必要があろう。

 

・情報リテラシーは全職員必須のものである

・パソコンの操作やソフトウェアによるデータ分析などの情報化研修は、新任研修や接遇研修などと同様に、全職員が受講しなければならない必須のものである

・情報収集、プレゼンテーション技術の実地研修の場であるネットワークの利用は、職員に不可欠の能力を育成する手段の一つである

 

 

 

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