日本財団 図書館


3.3.2. 試料容器材質が測定値に与える影響

試料容器として、当初チタニウム製容器を用いたが、ハイドロパーオキサイド系有機過酸化物は容器材質の影響を受けやすいとの意見があり試料容器材質が測定値に与える影響を調べた。

容器材質として、チタニウムの他にハステロイC、SUS316を選択し、有機過酸化物として試料No.5、試料No.8について容器材質がSADT値及び発熱開始温度、TNRに与える影響を検討した。

 

表6. 容器材質を変化させた場合の測定結果

049-1.gif

 

2試料の測定結果において、SADT値、発熱開始温度及びTNRにおいても容器材質による差は認められなかった。

これは当該2試料において本容器の材質が測定に影響を与えないこと、ARC測定の再現性の良さを示していると考えられるが、更に細かいチェックが必要と考える。

 

3.3.3 φ補正方法について

ARC装置付属の解析ソフトでは、算出したφ補正値でTMRの生データを除した数値を補正値として使用している。理論的には、試料の発熱が容器側面まで伝熱する時間遅れが存在する。この効果を解析に加えたJ.E.HUFFの方法を使用して、φ補正後に得られるTNR及びSADT値の比較を実施した。

J.E.HUFFの方法(詳細は下記文献を参照のこと。)

1]J.E.HUFF Plant/Operations Progress vol.1 No.4 211-229 October (1982)

2]J.E.HUFF Plant/Operations Progress vol.3 No.1 50-59 January(1984)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION