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3.2.2 試料の挿入及び締め固め

試料の最大粒径及び次節に述べる円錐と試験容器との間のクリアランスを考慮して、試験容器の内径及び容積をそれぞれ150 mm、4,000 cm3に決定した。試験容器と円錐の大きさの関係を図3.2.1に示す。図から分かるように、円錐と試験容器との間のクリアランスは最大粒径の3倍以上とした。

試料の挿入及び締め固め方法は、JIS A1210、1999「突固めによる土の締固め試験方法」に基づいて決定した。この基準に記載されている突固めによる締固め方法5種類を表3.2.1に示す。モールドの内径が150 mm且つ試料の最大粒径が19 mmという条件に対応するのは、表中のDの方法のみである。そのため、Dの方法に倣って、ランマとしては、質量4.5 kg、落下高さ45 cmのものを用いることにした。

 

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図3.2.1 試験容器と円錐

 

表3.2.1 JIS A1210, 1999−突固めによる締固め方法

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表3.2.2 締め固め条件

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試験容器の深さを考慮して、層の数は5とし、突固めに要する作業量を考慮して、一層当たりの突固めの回数は60回とした。この条件下では、締め固め仕事量、即ち単位体積当たりの締め固めのエネルギーは、表中のDの方法による場合と比較して約60%となる。

試料の挿入及び締め固めの条件をまとめると表3.2.2の通りである。なお、試料を締め固めた後、試験容器のカラーを外して試験容器の上縁より上の試料をストレートエッジで切り取り供試体を形成することは、JIS A1210、1999と同様である。

 

3.2.3 円錐貫入試験

円錐貫入試験装置としては、大型の円錐、即ち、底面積6.45 cm2の円錐を有するものを用いることにした。円錐貫入試験の基準に従って、貫入速度は1 cm/secとした。貫入深さ、即ち、試料の上面から円錐の先端までの深さは、実験の経験に基づき、15 cmとした。

 

 

 

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