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別紙1 次亜塩素酸カルシウムに係わるDSC 5提案文書概要

● 次亜塩素酸カルシウムには、IMDGコード(Amdt.29-98)においては次表に示す国連番号、品名及び積載方法が規定されている。

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(注)我が国で製造されている水和物で水の含有率が10質量%を超える次亜塩素酸カルシウム混合物(容器等級2)は、品名「その他の酸化性物質(次亜塩素酸カルシウム混合物)(水和物で水の含有率が10質量%を超えるもの)」(UN 1479)で輸送されている。

 

● 次亜塩素酸カルシウム関係提案文書

1. DSC5/3/6(P&I国際グループ) 次亜塩素酸カルシウムの運送

2. DSC5/INF.6(日本) 次亜塩素酸カルシウムに関する試験報告の要約

3. DSC5/3/30(米) 次亜塩素酸カルシウムの運送

4. DSC5/3/31(カナダ) 次亜塩素酸カルシウムの運送

5. DSC5/3/10(国際海上保険連盟、国際海運集会所、P&I国際グループ)次亜塩素酸カルシウムの運送

6. DSC5/3/20(独) 新様式IMDGコード7.1.1.15への追加提案(Away from sources of heat)

7. DSC5/3/27 (独) 次亜塩素酸カルシウム(UN2880)の輸送

 

DSC 5/3/6 (P&I)

10 IMDGコード改正案及び小委員会への要請事項

10.1 UN 1748、UN 2880及びUN 2208の品名の次亜塩素酸カルシウムは、甲板上積載とすること。(直射日光を避け、居住区から隔離する。)

[引用パラグラフ]( )内の数字は、各提案文書の引用パラグラフ番号を示す。

(5.3) HCH(High strength Calcium Hypochlorite)製品について船倉内において生じ得る高温の周辺環境にコンテナを曝すことを避けるためには、甲板上積載が最適な方法である。当該コンテナ上に他のコンテナを積載することにより直射日光から避けられる。経験上、火災に際して甲板上積載の場合のほうが、甲板下積載の場合より対応が容易にできる。従って、UN1748及びUN2880に該当する貨物についてIMDGコードに甲板上積載のみの要件を規定することを勧告する。

10.2 UN 1748、UN 2208及びUN 2880の品名の次亜塩素酸カルシウムは、正味質量45kgを超えないドラムに収納すること。

[引用パラグラフ]

(5.6) 各輸送物の水和物HCHの正味質量が40kgより多く、かつ、40ftコンテナに積載されている場合のCAT(臨界周辺温度)は、37℃より低くなると考える。従って、20ftより大きなサイズのコンテナにより輸送しないことを推奨する。

(6.1) グレイ教授の調査によれば、自己発熱物質を収納している輸送物のサイズ及び形状がCATに影響を与えている。量が多くなるほど、CATが低くなる。従って、UN1748及びUN2880の貨物の海上輸送における輸送物の質量を45kg(net)以下とするよう勧告する。(BP(bleaching power)については、7.4及び9.4を参照すること。)

(6.2) CATは、個々の輸送物のサイズにより影響されるだけでなく、コンテナ内の輸送物の数量によっても影響される。4.2及び5.4において引用されているCAT37℃の値は、コンテナ内に432個(×40kg収納容器)収納された場合についてグレイ教授により計算された値である。HCHの一般的コンテナ内収納個数は、1コンテナ当り342個(×40kg収納容器)及び304個(×45kg収納容器)である。これらの場合、グレイ教授は、CATを約40℃と計算している。これが、我々の勧告「航海中高い外気温度が想定される場合にコンテナ内の重量を全体的に制限すること。」という論拠である。(5.4及び10.3参照

 

 

 

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