*Autoteilen AG
ShareComは、電子予約システムを発展させ公的な支援を受けることに力を入れている。ShareComのシステムは、1995年にCSC CarSharing Companyが初めて開発したものである。CSCは、カーシェアリング組織では最初の株式会社で、組合方式のAutoteilenよりむしろ、サービス業としてのカーシェアリングに寄与した部分が大きい。
電子方式の予約、解約方法
スイスCSC(Carsharing Company)の電子予約・解約センターのシステムは、車内にとりつけたボード・コンピュータによって働く。現在すでに電子的な予約システムは稼働している。顧客は、電話機のボタン操作やパソコンといった方法と、対話プログラムを通じて簡単に予約を入れることができる。この予約情報は、Pagerを介してボード(車載)・コンピュータに伝えられる。利用登録者は車に乗ってから、電子キーで本人である確認作業を行い、簡単なデータ照合をやると車のドアが開き、駐車場の車止めがはずれる。車のエンジンキーは、ダッシュボードに入っているので、これで運転を開始する事が出来る。走行キロ数と利用時間数はボード・コンピュータに記録されるので、このデータをホストコンピュータに持ち込んで自動的に料金計算を実行する。予約日の2日あまり前に、車はレンタカー会社に渡される。そこではレンタカー利用が低価格で可能となる。
●ドイツのカーシェアリング
ベルリンにおけるカーシェアリングのパイオニアであるStattautoは、このところドイツの都市に急速に数を増やした。それらは、概ね独立した経営方法をとっていて、例えばStadtauto, Nachbarshaftsauto, Querlenker, Stadtteilauto, teilAuto, ShareMobil, Okobil, Carsharing-Genossenschaft, AutoNetz etc. などという名称を持つが、オーストリアやスイスと比べると、個別の組織のようになっている。
ベルリンのほかに、フランクフルト、ブレーメン、ドルトムント、ハンブルク、ミュンヘンといった大都市にも組織ができて、それぞれ1000人以上の会員を抱え、50〜80台の車を保有する。VCDドイツ交通クラブの主導により1991年にはフランクフルトにおいて、Carsharing Genossenschaft Deutschlandが設立されたが、この目標は大都市ばかりでなく地方都市でもCarsharingを導入しようというものであった。同様に、業務目的でありルール地方、バイエルン地方における支店となるStadtmobil Dortmundを置いた。1996年末の時点でドイツには合計でおよそ10,000人のカーシェアリング会員、70の都市、700台の車が利用されている。
*Stattauto Berlin
Stattbauto Berlinは最近ではドイツで最大の都市関連型のカーシェアリング組織となった。1988年に設立され、3200人の会員、160台の車をもつ。車は27種で、小型車からバスまで、大型リムジンから電気自動車までを保有し、ベルリン市内の38カ所のスタンドで提供する。現在の所10人の専属係と、35人のパートタイマーが、業務に当たっている。