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* 社会実験の狙い等

・大気汚染問題を認識する。(社会啓蒙)

・人と自転車の空間を確保し、公共交通の強化。(公共交通週間の期間内でもある。)

・地域資産を再認識する。

・コンセルタシオン(住民と行政との交互のコミュニケーション)の機会として重要。

* 広報活動の徹底・コンセルタシオンの実戦(この部分が最も重要)

・事前キャンペーン、マスコミの協力、パンフレット等印刷物、フリーダイヤル、パビリヨンの設置等。(パンフレットだけで、事前広報用、実施用等数回1万部以上を配布。その他広報誌、様々な関連団体からも印刷物が流される。)(パリでは20万通の手紙を商店へ配布)

・基本的ツールは国から支給(5万枚のポスター、25万枚のカード、Tシャツ等)

 

●1998年の結果(34都市の参加)

・現在57%のフランス人が毎日車を使い、通勤交通の69%を占める、一方で、64%が都市内の交通状況に不満を持ち、69%が中心部の進入禁止に賛同している。

・日常生活に大きな支障がないことを実証するため、平日の実施に意味があった。

・交通量はストラスブールの40%を最高に15%以上減少し、公共交通の利用は平均20%ほどアップし、騒音レベルも半分になった。キャンペーンが行き渡り街にでるのを控えたのか商店の売上げは通常より下回ったり、2都市で公共交通のストが起こされたりマイナス面もなくはなかったが、なにより、市民へのレッスンとして社会的啓蒙の意義は大変大きかった。

・89%の人が賛同。81%はすべての都市でするべきと考えている。

●1999年の結果(66都市+イタリアの95都市、ブルッセル、ジュネーブの参加)

・800万人のフランス人が関係。

・83%が賛同し14%が反対。52%が効果ありと評価。88%が車は問題と考えている。

・83%が再びするべきと考え、毎週実施するといいというのが44%。

・シャンベリー歩行者+52%、自転車+939%、同様にリール+142%、383%。

・公共交通は概ね10%増加。大気汚染は、パリで-30%、騒音レベルは半分に減少。

 

●街では車のない日の実施風景…98年ストラスブールとパリ

ストラスブール

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静かになった街をクラリネット吹きが自転車で流している

 

パリ

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歩行者と自転車に開放されたブールバール

 

 

 

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