○マルチポート…個人利用できる公共交通
PRAXITELE、LISELECで都市内の公共交通として定着させようとしているもので、都市内での幅広い利用に応えるためより多くのデポ、あるいはステーションと呼ばれる車が配備されたスペースを配置し、公共交通の一サービスとして必要なときに自由に使えることを目指したものである。
利用が偏るときの配車が最も課題となっている。
○シングルポート…共同利用の促進
豊田市の電気自動車共同利用社会実験等で見られるよう、都市内の公共交通というよりは、通勤時の利用など特定の用途中心か役所や大学など特定の場所で共同利用するタイプのものがある。ベースが一ヶ所でないこともあるが同種の施設か、同一組織内ということができる。CRAYONもこのカテゴリーに近いものと考える。
なお、米国で実験が行われているステーションカーは郊外駅と周辺従業地、大学、住宅地などとの間を蒸す部門で、シングルポートの概念の適用例である。いずれも管理面や燃費などで電気自動車の利点も生かしつつ基本的には、一台の車をより有効に共同利用して環境負荷を軽減しようという目的がある。
これらは基本的に同じ目的を持っているということもできるが、都市内の全自動セルフサービスの公共交通と電気自動車の利点に着目して共同利用を促進するという基本的目標に差がある。