急速な普及を背景に、草の根的な共同体的性格から、企業的な、あるいは公的性格も期待されてきている。カーシェアリングも必要なときに不特定の市民が利用できるようなシステムへ進んでいる。カーシェアリングはコスト面の理由から、電気自動車ではないことに差があるが、公共レンタカーと次第に境界は小さくなっていくようである。この数年間の傾向として、以下のことが認められる。
1] 地域密着型から複数の広域連合化
地域と一体的であったが普及とともに連合組織化して、相互の利用の利便性も高まりつつある。ドイツではECSとBOAという2大組合連合がある。スイスでも次第に統合化されている。
2] ローテクから先端技術の導入
予約システムやキーの受け渡し、位置測定、使用記録と精算などなど次第に、コンピュータや先端技術を導入し始めていることが目立つようになっている。
3] 公共交通との連携化
行政の都市交通サービスの充実という点から、公共交通と連携する傾向もスタートし始めている。ブレーメン(AutoCard)やチューリッヒ(ZuriMobile)での、公共交通の定期所有者にはカーシェアリングの利用を推進している。