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2] 省エネ・低公害車

電気、LPG、天然ガス、改良型ディーゼルエンジン、ハイブリッド、水素等低公害型のエネルギーによる車の開発が進められており期待される。期待されていた燃料電池のクルマも実用化が目の前に迫ってきており、これまでのガソリン車中心から様々種類のクルマの選択の時代にはいってきた。

その中でも、ハイブリッドカーとして世界に先駆けて発売したトヨタのプリウスは、現実的な解決法の一つとして注目されている。その他各社生産に入っている。

●様々な省エネ・低公害車 (資料:環境と運輸 交通エコモ財団)

 

低公害車の開発・普及の促進

・ハイブリッド自動車

制動時に発生するエネルギーを電気または油圧として蓄積し、発進、加速時にエンジンの補助動力として使用する自動車です。

1991年度より導入が開始された路線バスタイプの場合、従来のディーゼル車に比べて窒素酸化物(NOx)が約2〜3割、黒煙が約7割削減され、燃費も約1割改善されます。1997年12月から乗用車タイプも販売され、従来のガソリン車に比べて窒素酸化物が約9割削減され、燃費も約2倍に改善されます。

また、エンジンを発電に用い、モーターで走行する自動車も開発されています。ガソリン、軽油を燃料とするため、専用スタンドなど特別な設備が必要ないので導入が容易です。

●ハイブリッド自動車

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・圧縮天然ガス自動車

天然ガスを主原料とする都市ガス(13A)を燃料とする自動車です。

ディーゼル車に比べて窒素酸化物が約7割削減し、黒煙は排出しません。天然ガスを燃料とするため石油代替性があります。

1995年12月に技術上の基準が整備され、一般車両と同様な扱いとなり、路線バス等に使用されています。

●圧縮天然ガス自動車

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・メタノール自動車

アルコールの一種であるメタノールが燃料です。

ディーゼル車に比べて窒素酸化物が半減し、黒煙は排出しません。メタノールは天然ガスより生産されるため、石油代替性があります。集配トラックにおいて多数走行しており、今後は普及のためにスタンドの設置などが進められる必要があります。

●メタノール自動車

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・電気自動車

バッテリーに充電された電気によりモーターを回して走る自動車です。

走行時には、窒素酸化物、黒煙等の排出ガスを全く出しません。

今後、バッテリーの改良による積載重量の確保や一充電走行距離の伸びを図る必要があり、現在、高性能のニッケル水素、リチウムイオン等の新しいバッテリー等の技術開発が進められています。

●電気自動車

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●省エネ・低公害車の保有台数の推移(年度末)

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