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7]その他の事例

 

これまでヒアリング調査をもとに各事業者における取り組み状況を概観してきたが、ここでは福祉輸送を行うタクシー事業者の事例をもとに、実際の研修プログラムの日程表を示す(表2-2-6A〜G)。この事例では7日間におよぶプログラムが設定されており、座学から施設での実地研修までを行う。知識と実践を立体的に結び付ける配慮がなされており、研修のプログラムとしての基本的な内容である。特に研修の後半は、施設の協力を得た現場実習であり、高齢者・障害者の心理や行動、生活について学ぶ配慮がなされている。

福祉輸送が主体で、かつ添乗者向けのため、7日間、36時間にわたる研修の内容は詳細である。一般の交通事業者には、5日間の見学実習が必ずしも必要とは言えないが、研修プログラムの中に、老人ホームと養護学校など2日間程度の現場実習を取り入れる事で、より理解が深まると考えられる。同様の内容を他の事業者にもあてはめることはできないが、取り組みの事例として、実際の現場でどのような研修項目が必要とされているのか参考としたい。

 

表2-2-6 新任福祉輸送添乗員講習

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