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それらは十分な有効床面積を確保し、障害のある人が十分に操作できる位置を配慮すること。障害者が開けて通行する改札口は、床上2インチから27インチの間はスムースかつ連続した表面仕上げとすること。

新しい駅における新型車両とのギャップの許容寸法は、ホームと車両の間の高さにおいて上下8分の5インチ以内とする。また隙間は3インチ以下とする。新しい駅において既存車両を運行する場合、ホームと車両の段差は上下1.5インチ以内とする。もしこの寸法規準が、ライトレールや都市間コミューターレールの駅で達成できない場合は、ランプ、ホームの部分的嵩上げ(mini-high platforms)、車両またはホームヘのリフトの据え付け、手動方式のブリッジプレートなどを含むオプションを使用すること。

新しい鉄道駅においては、障害者用の別の乗降場所を設けて対応することは認められていない。仮にアクセシブルなホームへ行くために線路を横断する場合、移動制約者に配慮しレール間のマウントの隙間は2.5インチ以下とする。

循環通路および駅構内の表示の照明は統一したものとする。屋内に公衆電話を設置する場合、または駅入口に4台以上の公衆電話を設置する場合、屋内に少なくとも1台は聴覚障害者のために文字表示電話(text telephone)を設置する。駅構内の放送設備がある場合には、聴覚障害者にも伝わる何らかの別の手段を用意しなければならない。構内時計はコントラストのある色とする。

地下駅のエスカレーター設備は少なくとも幅32インチ以上のものとし、2インチの幅で段鼻にコントラストのある色のストライプ入れるものとする。新しい駅のエレベーターはすりガラスまたは透明のパネルとする。全ての発券施設と手荷物カウンターはアクセシブルでなければならない。

 

8]キーステーションの施行規則(Key station requirements)

 

ADAガイドラインのセクション10は、既存のキーステーションに関する特別な技術規定を含んでいる(既述「キーステーションの改修工事」参照)。キーステーションにおいては1つのアクセシブルな動線が必要である。前述の全ての新しい鉄道駅の建設に関する基準は、以下に示した項目以外のキーステーションのアクセシブル化対策に従うこと :

 

・駅構内において異なる入口が異なるルートまたは異なる複数のルートにつながる場合の規則

・駅構内の商業・小売りおよび宿泊施設への連続したルートに関する規則

・障害者用の別の乗降場所を設けることの禁止

・エスカレーター設計規準

 

キーステーションでは、もしアクセシブルなルートが公道から駅構内の改札内部(paid area)へ続く場合、アクセシブルな料金収受システムをルート上に用意しなければならない。また、わずかに緩和されたギャップ許容寸法が認められる。一般的には段差は1.5インチ以内、幅は3インチ以内である。「一列車一車両」ルールに対応するための既存車両のレトロフィット(改善)においては、車両とホームとの段差は2インチ以内、幅は4インチ以内である。

(ホームからの直接の乗車ができず)その他の乗降装置を使うのが適している場合は、車両に装備したリフトやブリッジプレートなどの利用がアクセシビリティを提供するための代替として考えられる。既存駅では、構内の商業・小売りおよび宿泊施設への連絡通路は規準への適応を要求されないが、そのような連絡通路はでき得る限りアクセシブルな経路上で提供されなければならない。

 

 

 

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