1] バンクーバー
a. スカイトレイン(Sky Train)
・ 1982年着工、1986年開業で、当時から高齢者・障害者のノーマライゼーションの考えから、アクセシブルなシステムの導入を行っていたようだ。実際、高齢者がカートを支えに、メトロタウンのショッピングセンターに行くために乗車していたり、バギーを使っている若い家族が多かった。(視察日は休日)
・ 運行は4両編成(6両もあるらしい)、定員は150〜200人くらいと思われる。平日は3分毎、休日は5分毎(平日の半額、起終点乗って、$3.0=240円)。ハード整備としての高架軌道、駅、車両をコンパクトに、ソフト運営管理で頻繁に運行し、使い易くして、利便性を上げているようだ。
・ グランビル、スコットロードの2駅を除き、他の駅(18駅)は全てが車いすでアクセス可能。また、車両とホームの段差はなく、すき間も狭く、車いすで安全に乗降可能。今回視察した、ウオーターフロント駅、メイン駅、メトロタウン駅も歩道レベルにエレベーターの出入口があり、そのままホームにアクセスしている。
・ エレベーターは必ずしも広いものではなく、9人乗り程度のもの、鏡、脇壁のスイッチなどついてない普通のもの。ドアは、通り抜けや脇にあるものなど、出入口が2ヶ所のタイプが多い。歩道や、ホーム、コンコースの位置に対応し易くなっている。
・ 切符は乗る前に買うが、改札はない。自動券売機で乗る区間(ゾーン)を指定すると、料金を音声で案内していた。スカイトレインは、無人運転で、運転手、車掌共いない、検札にも出会わなかった。唯一出会った従業員は、セキュリティ要員2人であった。(尚、不規則に検札があり、正規の切符がないと注意されるとのこと)
・ 車内に車いす用のスペースがあり、折たたみ式の座席になっている。歩道、エレベータ廻り、駅舎内共に点字ブロック等の視覚障害者対応の施設はない。唯一、ホーム際に黄色のラインがあるのみである。尚、車内の案内アナウンスは、大変聞きとり易いものであった。