c. カナダ交通協会
カナダ交通協会(TAC: Transportation Association of Canada)は、あらゆるモード、政府および民間部門からの交通専門家および従事者により構成されている。国道建設時代の初期に設立されたカナダ優良道路協会が前身である。今日では、道路設計規格、交通規制装置、信号、道路容量、および舗装管理実務に関するコンセンサスを得るための触媒的機関となっている。1994年にはTACが策定した交通についての総合的な将来ビジョンを基に、カナダにおける都市交通政策がとりまとめられた。この政策には「身体に障害がある人でも公共輸送施設およびサービスヘの普遍的なアクセスを享受できること」というコンセプトが含まれている。
d. カナダ航空輸送協会
1934年以来、カナダ航空輸送協会(ATAC: The Air Transport Association of Canada)はカナダ商業航空業界の利益を代表する組織である。今日では、ATAC加入事業者の収益は、カナダの航空産業が獲得した全収益の96%以上に達している。カナダの国営航空主要2社に加えて、すべての大規模チャーター機事業者、コミューター航空事業者、多数のヘリコプター事業者、飛行訓練事業者、エア・タクシー事業者などが加入している。
ATACのアクセシブル交通委員会は10年以上にわたり積極的な活動を行ってきた。この間に、航空輸送産業は、障害者のために著しいアクセスの改善を行っている。今後も、消費者団体、政府機関との協力並びに加入事業者のイニシアチブにおいて、特別のニーズを有する乗客へのサービスを継続的に向上させて行くと考えられる。
e. カナダ・フェリー運航事業者協会
連邦の主導により1987年に組織されたカナダ・フェリー運航事業者協会(CFOA: Canadian Ferry Operators Association)は、国内のほぼすべてのフェリー運航事業者が加入している団体である。カナダにおけるフェリーの安全かつ効率的な運航における専門的および技術的に優れた水準の確立・維持を目的としている。
同協会は、フェリー所有者および運航事業者の利益に影響を及ぼしている問題を検討し、利益の増進・保護のために必要な措置を講じている。また、フェリー所有者および運航事業者間の非機密情報および経験の共有化を図っている。