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地上から改札口、ホームヘのアクセスはエスカレーター、エレベーターにより容易に行える(写真91〜93、95)。また、ホームから車両への乗り込みもほとんど段差がなく、隙間も小さいため車いす、ベビーカーなどで乗車可能である(写真97〜99)。車内には車両端部に車いす固定スペースがあるが、図示されていないこと、固定金具の使用性が悪いことなどから、ほとんど使用されていない様子である(写真101〜103)。わが国と比較するとホームの照明が極端に暗く視覚障害者には危険である。

ハードの設備面ではADAへの完全な順守を目標としているが、ADAは鉄道の後にできたので駅設備等の調整が必要であった。主要な整備箇所を表2-5-6に整理した。

運賃はフェアカード(Farecards)を購入して支払う。フェアカードは券売機で購入でき、購入時に任意で金額を設定できる。20ドルを超えて購入する場合、ボーナスが付加される(表2-5-7)。

 

表2-5-6 ADAに対応した主な整備箇所

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・割引運賃等の制度

 

高齢者・障害者の割引運賃はフェアカードを購入する際に身分証明書を提示して、カードを購入する。カードの体裁は同じだが、割引運賃のみが引かれるように設定されたカードを購入できる。割引運賃は半額であるが、負担額が1.6ドルをこえないようになっている。つまり、4ドルの区間を乗車しても1.6だけが引かれる仕組みである(表2-5-7)。

 

 

 

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