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2]プロジェクト・アクション(Project ACTION)

 

a. 設立の経緯および目的

 

プロジェクト・アクションはイースターシール協会(Easter Seal Society)が運営を行う政府予算を伴ったプロジェクトである。同協会は子供から大人までを対象とした、リハビリテーション・教育を行う非営利の組織である。以下(図2-2-5)に活動の概略図を示したうえで、具体的な内容を述べる。

 

図2-2-5 プロジェクト・アクションの活動の概略図

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設立は1988年に議会が「身体障害者のための公共交通の刷新」を明確化し、さらに促進させるための国家的な研究・実証プロジェクトに資金を拠出する決定を行ったことによる。当初は教育系の交通(学校等送迎用)のプロジェクトの提案であった。現在は、輸送を改善する目的で、運輸省連邦公共交通局より予算を受けて、地域単位で行う全国規模の実証プロジェクトを開始し、交通とアクセシビリティのバリアを取り除くことに取り組んでいる。そのプロジェクト名がプロジェクト・アクションである。ACTIONはAccessible Community Transportation Into Our Nationの頭文字である。3つの主要目的として、

-プログラムの開発(消費者向け、ドライバー向け、トレーナー向け)

-技術支援(アクセスに関する相談、モビリティプログラム−総合版−の普及等)

-情報提供(報告書、教材、パンフレット等の発行、Web siteによる普及)

を掲げている。また、プロジェクト開始当初の議会決定による重点項目は表2-2-10の通りである。

 

表2-2-10 プロジェクト当初の重点項目

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1990年のADAの通過によって、プロジェクト・アクションの目的はさらに拡大され、ADAに対応した交通手段の提供に関する法律の実施において、公共交通機関のオペレーター支援を行うことも活動対象となった。

 

 

 

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