(1) 軽量化構造
(a) 鋼板の板厚
本体自重低減のため、材料となる鋼板の板厚を薄くした。
(b) リニアガイド
ドア自重および耐荷重の軽減によりガイド機構を簡素化した。昨年度の試作機はガイドレールに2つのガイドでドアを支持していたが、今年度の試作機は、1つのガイドで支持することとした。
(c) ベース
耐荷重の軽減により、ベースを軽量化した。
(1) ドア開口幅拡張
(a) ドア幅、戸袋幅
昨年度の試作機は、ドア幅+戸袋幅=2400mmで設計、製作した。
今年度は、ドア幅+戸袋幅の寸法を変えることなく2400mmで、ドア幅は100mm広げて1100mm、戸袋幅は100mm縮めて1300mmとした。
これにより、ホームドア開口寸法は2200mmとなり、停止精度±450mmの運転に対応可能となる。さらに、車両ドアとホームドアの重なりを100mm許容すれば、停止精度±550mmの運転にも対応可能となる。
(b) 機構
昨年度の試作機と同様であるが、ドア幅を広げたことにより戸袋幅が縮まったため、モータを縦向きに取付けることで、取付けスペースの縮小に対応した。
2.3.4 試作機の仕様、諸元
今年度は、昨年度試作したものに、上記に示した軽量化構造、ドア開口幅拡張の改良を図り、耐荷重、重量の異なる2タイプの試作機を製作した。1]支持方式、2]寸法、3]駆動機構は2タイプとも共通仕様とし、下記に示す通りである。
1]支持方式 片持ち式
2]寸 法 ドア開口幅1100mm、戸袋幅1300mm
3]駆動機構 ドライブ方法: ベルトドライブ
モータ: DCブラシレスモータ
ガイド方式: リニアベアリング方式
(1) 軽量化ホームドア
軽量化ホームドアは、水平方向の耐荷重980N/m(100kgf/m)を目標として強度計算を行い、軽量材料の選定、各部の仕様決めを行った。
(2) 薄板形ホームドア
薄板形ホームドアは、さらなる軽量化に重点を置き、通常時の動作に異常をきたさず、また外観上のゆがみがあまり問題ない程度の軽量材料を選定して試作したものである。