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当市の旧秋川地区は、もともと農村地帯でしたが、現在は都心のベッド・タウン化し、農家の戸数990、専業農家はその約1割弱となっています。(平成7年2月現在)

 

事業開始の動機

平成6年5月、市の総合福祉センター「秋川ふれあいセンター」が開設されました。初めてここを訪れた日、秋川市内4私立保育園長たち(私も含め全員が50歳台の女性)の誰ということなく、「こんな素敵な建物だから、ここで是非乳幼児やそのお母さんたちのために何かやりたい……保健婦さんたちが音をあげていることに何かお手伝いをしたい……」と意見がまとまりました。

当時、農家が相続税対策で建てたマンションやアパートに、よそから引越してきた新住民が育児相談を保健所に持ち込み、保健婦さんたちが業務に支障をきたすほどの状況が生じていたのでした。

私共の草花保育園では平成5年6月より「いちょうの会」と名付けた0〜3歳児とその母親を対象にした遊びの会を始めていましたし、他園でも園庭を地域の方に開放したり、お年寄りのデイ・ケアを実施している園もありました。

そして何よりも4園の園長たちを、未就園の母子を対象にした活動を始めたい、という気持にさせたのは、園長会のたびに話題となった保育園に入園してくる子どもたちの育ち方に「これは……」と問題視したくなる点が増えているという事実でありました。

更に、この「ふれあいセンター」の所在地が、当時はいくつかの理由から開発の遅くなった「あきる台地」の東端で周囲に人家も少ないため中高年者しか利用しないのではないか……との懸念もあり、若い母親たちと乳幼児が出入りすれば、建物に活気が溢れる……と私は思ったりしたのでした。

 

 

 

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