(4) タンポポ広場にようこそ
東京都武蔵村山市・高原福祉会 子育て支援センター
専任保育士 堀田芳子
子育てセンターの開設
私たちの保育園は、狭山丘陵を背に広がる武蔵村山市、東京都の西部地域にあり、南に住宅や工場地帯も広がりましたが、野菜や果物畑も多く、市の標語も「太陽と緑」とまだまだ自然も豊富な市です。三世代、四世代の家庭も多い中、マンションや新興住宅地には核家族も多く、何かがあると家族だけでは背負いきれない事も起こりがちで、それは一時的保育の利用度からも伺われます。
子育てセンターの母体である村山中藤保育園は創立34年、地域の需要に応じながら定員も220名に増員になり、そして平成11年11月現在では236名(0歳児13名、1歳児31名、2歳児38名、3歳以上児154名)の園児たちが通園しています。
地域の中で34年間の保育園の存在は、近所の人々にはもちろん、卒園生の両親や兄弟、その子までものつき合いとなり、道端での話し合いや気軽に園を訪ねてくれる方も見られ、「子どものことなら何でも聞いてもらえる保育園…」というイメージが大きくなっていました。当然、電話での育児相談もありましたし、フェンス越しに保育園を覗く親子を園庭に招いたり、散歩の園児たちと共に地域の子どもが遊びに来たり、自然と交流も始まってきていました。
園舎の改築、園庭の整備に伴い「地域の子育てに関する諸問題にできる限り全力で対応しよう」と、園児と共に地域の子どもたちの育つ場になることを願い、平成9年度より国の制度を利用、また市から委託を受けて、一時的保育もはじめ、武蔵村山市に1か所という子育て支援センター事業(常勤1名、非常勤1名)を開始しました。