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提案要旨

期待される乳児保育

−乳児保育における保健活動−

山村芙美子(千葉市立花見川第一保育所看護婦)

 

1. はじめに

 

乳児保育の必要性が叫ばれて久しいが、今程「子どもの健全な育ち」について強く論ずることがかつてあっただろうか?社会のニーズに伴い、産休明け保育、低年齢児保育の重要性がますます高まっている中で、乳児保育にとって「今、何を大切にしなければいけないか」を考える時、まさに日々の保健活動そのものが乳児保育であるといえる。

千葉市公立保育所において10年前に、はじめて産休明け児を受け入れた経験を踏まえながら、乳児保育における日々の保健活動を見直してみたい。

 

2. 乳児保育をするための心構え

 

1]養護を最も必要とする乳児を保育するには、保健的で豊富な知識をもってその生理・発達を十分理解することが大切である。

2]乳児に接する時は暖かい心で受け止め、情緒の安定を図ること。そのためには優しく抱いて、見つめて、話しかけ適切な養護を行い、一人ひとりの要求を十分に満たすようにする。

3]発達がそれぞれ異なるので、個々の乳児を十分に把握しながら、一人ひとりの生活リズムや環境を整えていく。

4]保護者との連携を密にし、信頼関係を結ぶ。

 

3. 日常の保育における保健活動

 

(1) 子どもの健康状態の把握

日々、一人ひとりの子どもの健康状態に応じ、保育しなければいけないので健康状態の的確な把握が大切である。

・母子健康手帳の活用により、妊娠中、出産時、出生後の医学的、保健学的事項から子どもの健康に関する情報を得る。

 

 

 

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