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4.7 今後に向けた発展の方向性の整理

 

本項では、システム(正式版)配布以降に、会員各社が実際にシステムの運用を実施して行くに当たっての発展の方向性について述べる。ここで抽出した方向性は以下のとおりである。

 

(1) 各社の独自仕様対応

 

作業船運行管理情報システムは、会員各社が社内で海上起重事業等の業務効率化、コストダウン等を目指すために、その情報化を行うベースとなるシステムという位置づけで構築されてきた。そのため、保有作業船種、業務フロー、管理方針(工事主体か作業船主体か)、管理評価項目、管理情報項目等が異なる会員各社に対して共通に利用が可能となるように、共通項目を抽出し、システムで扱えるよう対応してきた。

会員各社が実際に本システムを業務で利用することを考えると、アンケート調査の意見でも出されたように、業務フローや管理情報項目の一部分が一致せず、ある一部の業務で利用できない可能性がある。また、本システムでは、作業船稼働実績管理、実行予算管理、施工管理(出来高)を対象としており、現在のところ他の海上起重事業の業務(安全管理等)を網羅しているわけではない。

今後これをカバーし、情報化に未着手の会員各社が本システムを利用して業務の情報化を図っていくためには、このシステムをベースとして、業務全体を網羅したシステム構築を行っていく必要がある。そのためには、まず、本システムを各社の独自仕様に改修し、本システムで扱っている管理業務部分以外については、追加と言う形でシステム構築を行っていく必要がある。また、既にその本システムで扱っている管理業務以外の部分が情報化されている場合は、データの連携が可能となるように、互いのシステムを改修していく必要があると考えられる。

 

(2) ネットワーク対応

 

作業船運行管理情報システムは、スタンドアロン形式で稼働するシステムであり、工事部門〜現場事務所〜作業船間のデータの受け渡しは、基本的にフロッピーディスク等の電子媒体や、インターネットでのメール添付等の手段で実施している。

ネットワーク対応のシステムは、本社、支店等にデータの一元管理を行うサーバ機を配置するとともに本社、支店間をネットワークで結び、各パソコンからサーバ機のデータベースにアクセスし、自らの情報をネットワークを介してデータベースに蓄えたり、またデータベースから必要な情報を入手したりするものである。こうすることによって、管理データ等がリアルタイムに把握できることとなる。

しかし、当協会の会員各社においては、ネットワークが整備されている会社の方が少ないため(平成9年度海上起重事業等の情報ネットワークに関するアンケート調査結果 : 回答169社中59社(34.9%)が導入済み)、本システムでは、ネットワーク導入・未導入に関わらず会員全体を対象とするために、上記のような運用形態を前提とした。

 

 

 

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