事前に危険事項について把握しておけば、不測の大きな事故の危険性はなくなります。危険のあることが分かっている場合には、作業前に必ず全員に知らせておかなければなりません。危険性が高い場合には、あなたは作業を止めなければなりません。
他の人が通行できる現場で作業する場合には、いかなることがあっても一般市民に危険が及ばないようにしなければなりません。あなたのグループが作業中であることを示す掲示を立ててください。必要ならば、危険な箇所に見張りとしてボランティアに立ってもらい、他の仕事と交替制で行います。見張り役のボランティアには、一般市民に対して安全面と礼儀面の両方について注意を払う責任があることを理解してもらいます。また、使用していない道具に目を配ることも大切です。
もし、何か事故が起きた場合、必要ならば応急手当担当者の補助を行い、事故を報告します。(詳細については、「交通と安全」の章を参照)
士気
誰も一日中、退屈な作業に従事することがないように気をつけ、忘れずにボランティアが交替で違う作業ができるようにします。天候に注意して、参加者が風邪を引いたり、雨で濡れたり、暑くなりすぎたり、日焼けしないようにします。天候条件がとても悪くなったら、一時的に、あるいは終日作業を中止するかどうかすぐに判断します。
作業の遂行
道具の刃がよく研がれているかどうか点検します。また、参加者が砥石のある場所や、安全で効果的な研ぎ方を把握しているように気をつけます。最も大切なのは、確実に高水準の作業ができるようにすることです。もしも問題が生じたら、困っているボランティアにアドバイスしたり、補助したりします。
優秀なリーダーは、常に見本を示してリードします。つまり、木を切り倒すような作業ばかりでなく、マグカップを洗うような日常の仕事も率先して行わなければなりません。恥ずかしがって助けを求められない人がいる場合がよくあるので、助けを必要としている人がいないかどうか特に気をつけましょう。プロジェクト・リーダーは、問題が生じた時には間近にいるように努めましょう。
<現場から撤収する>
第一に、清掃の時間を確保することが重要です。同様に、ボランティアにたくさんの注意事項を伝えることも大切です。道具は全て、必ず持って帰るように全員に徹底します。プロジェクト・リーダーあるいは道具係は、道具が全部揃っているかどうか一点ずつ点検しなければなりません。やり遂げた作業に対し、ボランティアを祝福しましょう。できるならば、完成した作業の写真を撮ります。時間がある場合には、お茶やコーヒーの時間を取って、労をねぎらい、次回に必要な作業を検討するのにいい時間となるでしょう。
古いノコギリの刃、食品の包み、クギ等の使用済みのものは注意深く集め、持って帰らなければなりません。もし家畜や野生の動物が食べたら、大きな害を及ぼすことになります。もし火を起こしていれば、確実に消して、できるだけ安全な状態にします。燃えさしがまだ熱い場合には、近くに燃えやすいものがないようにします。現場には残す予定のものを除き、何も残していってはいけません。特に、人や野生生物、家畜に害を及ぼしかねないものは、何も現場に残さないようにします。
大事なことを一つ言い忘れましたが、ボランティアが全員揃っているかどうか確認します。必ず誰も置き去りにしないようにします。ボランティアを置き去りにすることもあるのです。