<作業現場への交通手段>
作業現場がすぐ近くでない場合には、プロジェクトリーダーは、まず、グループの会員が同じ時間に同じ場所に到着できるように、交通手段を手配しなければならないという問題に直面します。ボランティアが自分たちで作業現場へ行くようにすれば、ボランティアの数は恐らく減るでしょう。プロジェクトの計画に際して、現場への交通手段の問題をきちんと解決しておくことは、基本的な課題の一つです。
交通と安全
事故に備えて、現場に最低でも一台は自動車を用意しておかなければなりません。自動車は便利な場所に停め、電話連絡、それに消防署や病院とのコンタクトがすぐにできるようにします。必ず、カギの保管者と運転手役が誰であるかを全員に知らせておきます。また、運転手役が事故に遭った場合に備えて、もう一人運転手を決めておくのが賢明です。
自動車に荷物を載せすぎないように注意します。自動車の所有者に荷重制限を確認して、ボランティアに桁違いに重い荷物を持ってこないように指示します。道具を載せたり、ボランティアが乗り込む前に、必ず自動車の自重を調べておきます。自動車に装備変更がある場合には、自動車の自重も変わっています。空車時の自動車の重さが分からない場合には、確認のために公共の検重所に出向いて、重さを量りましょう。(付録に示した、様々な道具の重量の概略表を参照)
横に長椅子のついた乗合バスやバンの使用は避けます。BTCVでは、シート枕(追突によるむち打ち症防止用)とシートベルト付きの座席が向かい合った自動車で移動し、また、自動車の中でボランティアと道具類が雑居するのではなく、トレーラー(付随車)やルーフラックで運ぶか、あるいは留め金つきの箱に入れて運ぶよう、活動グループにアドバイスしています。
どんな交通手段を利用する場合でも、必ず道具は全て梱包し、安全に保管するようにしなければなりません。そうでないと、自動車事故に巻き込まれた場合、道具が飛び散り、ボランティアがケガをします。
公共交通機関
自動車の使用は、毎年ますます深刻な公害の原因になっているので、公害を最小限に抑えるか否かは、私たち全員の心掛け次第です。作業現場に最も近いバスのルートや停留所を探し出して、プログラムにその情報を載せましょう。作業日の適当な時間にバスが走っているか調べておきます。バスがあまり頻繁でない場合や、現場に時間通りに移動するために乗るバスがはっきりしている場合には、ボランティアにバス停で待ち合わせをして、同じバスで一緒に移動するように促しましょう。
バス停があっても現場まで距離がある場合には、現場の管理者と協力して、バス停から現場間はシャトルサービスでつなぐこともできます。重い道具類を公共交通機関に載せるのは好ましくありません。自家用車を持っている人に、道具を運んでもらうよう手配するほうがより賢明です。