1-2 アンケート調査の概要
(1)目的
重度障害者が移動についてどのように考え、何を必要としているのか、また、現状をどのように認識しているのか。移動問題を中心に、生活状況と意識を調査することを目的とした。
個人会員制全国組織、作業所全国組織、療護施設自治会全国組織等の協力を得ることで、全国規模のアンケート調査の実施を目指した。調査票はB4両面刷りとし、合計30問の質問を用意した。
(2)方法
調査を実施するに当たり、まず具体的対象者の把握を検討した。JoyProjectの過去の活動で接点を持ち得た人々。全国脊髄損傷者連合会会員、全国頸随損傷者連絡会会員、移動サービス市民活動全国ネットワーク、東京ハンディキャブ連絡会、全国自立生活センター協議会。ここまでを、個人対象に配布したグループとして、本報告書のデータ分析では【個人】として取り扱った。
共同作業所全国連絡会の協力を得て配布したグループは【共同作業所】として取り扱った。
療護施設自治会全国ネットワークの協力を得て配布したグループは【療護施設】として取り扱った。
他に企業グループの協力も要請した。
なお、アンケート用紙の配布が12月の中旬であったため、共同作業所や療護施設では年末年始の長期休暇が入ったため、対応しきれなかったところが多かったようで、期限内の回収率が悪い結果となった。また、作業所では身体、知的、精神と、作業所ごとの専門性を把握できなかったため、それも回収率の悪さに大きく響いたようである。