第6章
行政機関におけるリエンジニアリングの方向性
5章では、リエンジニアリングの課題、及び行政機関におけるリエンジニアリングの課題について整理したが、本章では、前章までの調査及び検討の結果を基に、リエンジニアリングに対応した行政情報システムに関する検討を行う。
6-1 リエンジニアリングに対応した行政情報ネットワークの再構築
現在、国や地方公共団体では、インターネットを活用した行政サービスや情報提供を積極的に推進しているが、インターネットを利用している国民と情報弱者である国民との情報格差は拡大するばかりである。5章では、法令により定められる行政手続きに対し柔軟性を持たせる方策として、「企業・家庭を含めた行政情報ネットワークの整備」を挙げているが、ここでは、さらにリエンジニアリングに対応した行政情報ネットワークを実現する方策として「行政情報ネットワークのユニバーサル・サービスへの展開」として提言することとする。
すなわち、顧客(国民、住民)まで含めた根本的な行政サービス改革に対応する行政情報ネットワークは、情報機器の操作に慣れた国民だけでなく、情報弱者である国民までユーザであるべきものであり、誰もが安価で手軽でかつ安心して利用でき、普及率も高い「ユニバーサル・サービス」であることが必要となる。
(1) 企業、家庭と行政情報ネットワークの連携(ユニバーサル・サービスへの拡大)
「マルチメディア時代に向けた料金・サービス政策に関する研究会」の報告(平成10年6月)では、ユニバーサルサービスは、「国民生活に不可欠なサービスであって、誰もが利用可能な料金など適切な条件で、あまねく日本全国において公平かつ安定的な提供の確保が図られるべきサービス」と定義されている。
本研究会は、ユニバーサルサービスとしての電話に関する研究を目的としているため、「加入電話」「番号案内サービス」等が例として挙げられているが、「サービス内容基準」及び「社会政策基準」は、行政サービスにも適合するものである。