最後に、今日解剖実習を終えて、どこで生まれ、どのような人生ドラマを築いてきたのか未だにしらない御献体を提供して下さったおじいちゃん、そして、献体の意義を理解し尊い御遺体を、我々、医学生のために献体制度にご協力いただいた御遺族の方々に一言「ありがとう。」と言いたい。しかし、これだけで、自分の愚かさが許されるとは考えていない。だから、僕は、御献体して下さったこの御遺体に敬意を払い、これから先の医学部での勉強を越えて、将来医師になった時に、できるだけこの恩に報いることができるように頑張ろうと思う。
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