人体の勉強は、二年生の頃からはじまりました。座講と教科書から学び取ることは、普段目にできない、すぐそばにいる誰もがもっている体の仕組みです。
"こういう名前の臓器があり、この部分にあり、こういう筋肉に囲まれ、こういう働きをするのか。そしてそこにはこんな神経や血管が走行しているのか"
言葉の上では何とか理解するのですが、実感はわきませんでした、自分の体もそのような仕組みになっているのかと思うと、なおさらピンとこなかったのです。
しかし三年生になり、解剖学実習がスタートし実際に本物のご遺体を目の前にした時の衝撃はとても大きなものでした。
更に実際解剖をすすめていくにつれて、二年生の時に学んできたことが、どんどん合点がゆくようになり、実際に目で見たものは鮮明に記憶に残るようになりました。
解剖学実習とはとても重要な実習であるとわかりました。単に聞くのと実際に目で見るのとでは、自分の体に残る記憶が、印象が、かなり大きく違いました。そして人間の体は本当にすごいと目を見はりました。
将来自分は一部こそではありますが、しかし全身につながる、人間の体に直接関わる仕事をして生きたいと目標をもって、今大学で学んでいます。今回の実習は本当に貴重かつとても必要であると感じました。
実習を最初にはじめた時、自分は思ったことがあります。