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表紙の説明

昨年、当会の会報の表紙を一新しましたが、写真の部分のみは毎号全国の海の写真を順次掲載することとしております。

本号の写真は、沖縄県の宮古島の北方にある「八重干瀬」を掲載しました。

「八重干瀬」は、南北10km、東西7kmもあるサンゴ礁群で普段は水面下にありますが、大潮のときだけ水面上に姿を見せます。紺碧の空を背景にエメラルド色の海に大小100あまりのサンゴ礁群が水平線まで続く風景は多くの観光客を驚嘆させています。

写真提供 宮古フェリー株式会社

 

組織改編に当たって

会長 高橋 寿夫

 

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平成11年度のマリンレスキュージャパン(会報)の発刊に当り一言御挨拶申し上げます。

会員である地方組織及びその傘下の救難所の皆様には、日頃からそのボランティアとしての活動の重要性をよく認識され、地先海域等における海難救助に積極的に対応されていることに対し、深く敬意を払うところであります。

さて、わが国の社会経済をめぐる情勢は厳しく、不況感という暗雲を容易に払い切れない状況下にある中で、関係機関、団体等の幅広い御指導、御協力を頂きながら事業の円滑な推進が行えることにまことに有難く感謝申し上げるところであります。

当会は全国的に偏りのない活動を促進し、同時に地域ニーズに的確に対応できる弾力的な活動体への移行並びに各種海難救助団体の中核的な存在となり得るよう、平成9年6月に当会の定款の一部改正の認可を受けて、組織の改編に取組み、地方についてはそれぞれ独立化を進めて頂いているところであります。

幸い、地方組織の独立化あるいは救助拠点の整備については、関係機関、及び地方自治体並びに関係団体の御理解、御指導を賜わり、着実な成果を得ておりますことは誠に御同慶の至りであります。

今度の組織改編については、約5年間の準備期間を経て、乗り出したものでありますが、景気の停滞感の中で実施することに躊躇する声もあった訳でありますが、硬直化した従来の体制から、また、救助拠点で黙々と活躍される救難所の方々の環境改善のためにも、ボランティア活動に対する関心が高く且つ、地方分権化のための各施策が展開されている今を措いて組織を改革する時期はないという確信のもとに推進したものであります。このことは、海難救助活動が深く人類愛に根ざし、事態に対する即応性が求められるものであり、海洋国日本の沿岸海域を国民に開き、そして究極の安全に資するためにも必要であるという確固たる認識に立つことによるものであります。

海難救助体制は情報管理、活動の棲み分けなど、官民一体となって構築されるものであり、また地域ニーズの受け皿としての活動は、地方自治体との関係をより濃くするものでありますので、出来得れば活動の責任体制を公的に確定しやすい公益法人化を引き続き目指して頂きたく存じます。

中央の連合会といたしましても、新しい地方組織と手を携え、新しい時代に対応できる組織作りを目標に推進して行く所存でありますので、引続き皆様方の御支援、御協力を賜わりたく存じます。

 

 

 

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