3) ピロー型(表1-2-7、図1-2-9〜図1-2-12、写真1-2-56〜写真1-2-82)
各粘度において全供試体とも静置時間が長くなるほど吸油量は増加する。中でも供試体10(古紙綿)、供試体11(天然パルプ)及び供試体14(ポリプロピレン)は増加率が高いが、供試体12(特殊処理活性炭)及び供試体13(泥炭)はさほど吸油量は増加しない。
飽和状況については各供試体とも静置時間15分では飽和せず、2,312cStでは供試体14を除き他の供試体は静置時間24時間で飽和していた。9,032cStでは供試体11と供試体13が飽和していたが、他の3種は未飽和であった。
吸油試験中の供試体の挙動については、供試体11が各粘度の静置時間24時間において油中に完全に没したほか、半没するものも見受けられたが、その傾向は粘度が低い方に多かった。この供試体11についてはさらに調査の必要が認められ、天然海水に供試油を投入し、その供試油の上に供試体11を静置し、以後の挙動について調査した。結果については後述する。