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図1-1-17 粘度の変化による時間当たりの回収油水量(m3/h)

 

3) 供試体3

1] 水面の状況(図1-1-18図1-1-20)

イ 平水中の試験では支障がなく試験油を回収することができるが、波浪中では装置の上下動により渦流が生じ試験油を回収装置から遠ざける現象が現れ、回収口付近に開水面を生じる現象も認められた。その状況を写真1-1-9に示す。

ロ 波浪中ではディスクの隙間から水が入り込むことから、回収油水中の水の割合が増加し油回収効率が、平水中より低い。

ハ 時間当たりの油回収能力及び回収油水量は、平水中より波浪中の方が高い傾向を示す。

2] 油種(粘度)(図1-1-21図1-1-23)

イ 本試験の粘度範囲では、試験油が良好にディスクに付着し、また、鍬取ることもでき、回収ポンプにより試験油を移送することができた。

ロ 粘度の変化による油回収効率は、粘度が高くなるほど良い傾向を示す。

ハ 粘度の変化による時間当たりの油回収能力及び時間当たりの回収油水量は、粘度が高くなるほど減少する。

3] 回収油水の状況

本油回収装置はディスク式であるため、他の装置と比較し油回収効率が良く、回収曲水をドラム缶等で受けることが可能である。回収した試験油はダイヤフラム式ポンプで移送されるため若干の気泡を生じる。

4] その他の状況

イ 回収準備等

本油回収装置の運転準備には、クレーン等の重機は必要がなく、人力で行うことができる。また、油圧パイプ等の接続も簡単であり、迅速に回収準備ができる。

 

 

 

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