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(2) 中国地区の中小造船業等の生産動向・今後の見通し

中国地区の中小造船業の生産動向は、大手・中手造船所における大型船の受注増を背景とした好調な推移とは対照的に、景気後退を契機とした国内荷主産業の抜本的な物流改革、内航海運等の規制緩和など、大きな構造変化の波の中で厳しい状況が続いている。特に、国内船の建造割合が100%を占める小型造船所では、建造量が大きく落ち込んでいる。

こうした中で、全国的にも今後の中小型船の新造船需要量は、近年の実績を大きく下回るものと見込まれており、現有供給力との需給ギャップはますます大きくなると予想されていることから、過剰な生産能力の調整が大きな課題となっている。

 

中国地区の造船所規模別建造量の推移

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(資料)中国運輸局船舶関係資料

 

中型B及び小型造船所の建造量の推移

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(資料)中国運輸局船舶関係資料

 

中小型船の新造船建造量の推移及び需要見通しと供給力(全国)

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1) 新造船建造量及び需要見通しの対象船舶:100GT以上5,000GT未満の船舶

2) 供給力:500GTまたは50m以上10,000GT未満の設備で建造できる対象船舶の年間建造能力

3)

ケース1:内航船の代替需要が従来通り生じる場合

ケース2:物流構造改革が比較的短期間に進む場合

ケース3:物流構造改革が中長期に亘った場合

(出典)海運造船合理化審議会「今後の造船業及び舶用工業のあり方について(中小造船業対策等)」(平成9年12月)

 

 

 

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