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この方式を「アセンブリKL」と呼んでいる。これも型定規作成にあって、確認しておくことがらの一つである。

 

2.2.2 曲加工標準治具

曲加工標準化の狙いは、曲型不要、作業効率化、加工精度向上にある。型定規への指示表現も標準名の記載で済む。

●Fc.PL等の標準R曲げ押し切り型

造船所の建造船種・船型に見合う設計標準を決め、雌雄型での一発プレスで成形できるようにするのである。半自動切断型とも合わせる。

●BKT類の標準フランジ折治具

フランジの種類を設計標準で決め、プレスに挿入すれば、位置が決まるストッパー付き折治具にする。折位置マーキンが不要になり、折るとき裏表とすれば、左右両舷の取材が同一にできる。[図2.2.4 フランジ折り要領]に、フランジ幅100標準のマーキン例とストッパー概念を示す。

●標準R曲型

上記押し切り型にするより大きいR、頻度の少ないRあたりも標準化して、全船共通曲型として撓鉄場に常備しておく。

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図2.2.4 フランジ折り要領

 

2.2.3 曲加工部材のマーキン面

曲加工だけで考えると上面曲げ/折れとなるのがよいが、ここは部品完成仕上げまでの工程手順を考え合わせてマーキン面を決めたい。曲げ作業には直ぐ取り掛かれるとしても、曲後に反転しての再マーキン作業が発生するようでは、そこまでを含む撓鉄工程にとって好ましくないからである。

やはり取付工程優先スティフナーサイドをマーキン面に選ぶのが原則である。

 

2.2.4 ロールライン割り付け

緩やかな縦曲げに比較して横曲げのきつい一般外板では、まずプレスまたはローラーで概略の横曲げ癖を付けて、それから更なるプレス補正、または線状加熱で、曲加工を仕上げると効率的である。この最初のプレスで押す線、またはローラーに噛ませる線を、ロールラインといっている。この曲り外板を円筒または円錐(切口が円でなくてもよいから、詳しくは柱面および錐面)で近似するときの母線に相当する。

 

 

 

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