ウ. スチレンの臭気が近隣へ流れないように排気を活性炭充てん装置を通して脱臭する。(勧)
エ. 粉じんが飛散しないように集じんする。(必)
オ. 廃棄物を焼却炉で焼却するとき発生するばい煙は、水洗装置で集じんする。(勧)
カ. 工場の排水は、危険物が流出しないように注意する。(必)
5. 必要設備の内容
モデルBにおいては、一棟の建物の中で積層作業と艤装作業が同居しているので、両作業が同時に行われているときにも、安全衛生上良好な環境が十分に保持できなければならない。そのために必要な設備の内容を次に示すこととする。
なお、モデルBの建物は、鉄骨構造、スレート葺き、コンクリート床とする。
(1) 積層作業場と艤装作業場
両作業場は固定の仕切がなく、作業の位置も固定していないことが多いので、特に次のように注意して実施する。
ア. 局所排気装置は、ダクト式とし、枝管を設けて、それに可撓管を接続できるようにする。(必)
イ. 積層作業を行う場所を仮設の仕切り板又はシート類で囲う。特に艤装作業とは隔絶するようにする。(勧)
ウ. 局所排気装置の外に次の工夫をするとよい。(勧)
a. 発生蒸気を下方に吸引する。
b. 船尾管から排気する。
c. 足場用パイプに孔を設けて排気する。
エ. 消火設備は、建物の各入口付近にそれぞれ、消火器5個、消火砂入りバケツ10個を備える。(必)
オ. 積層作業中及び艤装作業中は、建造中の船の足場上に適当数の消火器を備える。(必)
カ. 排気ダクトによって集めた排気ガスを脱臭、除じん処理するために簡易水洗装置を設ける。(必)
キ. サンディングを行うときは、集じん機に可撓管を接続して、サンダーの手元に取付けるよう設備する。(必)