3 管理体制のあり方
モデルAにおいては40人程度の従業員を擁するので、工場長(社長)が総括責任者となり、安全衛生、危険物、環境保全などそれぞれの分掌責任者を配置し、できるだけ全員参加による安全衛生、環境に対する意識高揚とその実をあげるよう配慮する。特に国家試験等により認可される資格については、自己研さんの立場からできるだけ多くの人が有資格者になることが望ましく、この中から指導力、経験、判断力などを考慮してそれぞれの分掌責任者を選任する。また、選任された管理者等の氏名は、これを工場内に掲示する。
(1) 総括責任者は、工場長が就任し、次の各分掌責任者を総括する。(必)
分掌事項と分掌責任者は次のとおりである。
(分掌事項) (分掌責任者)
火災の防止 防火管理担当者
危険物の取扱 危険物保安監督者
従業員の安全衛生 安全衛生推進者
有機溶剤の作業 有機溶剤作業主任者
粉じんの作業 担当者(総括責任者)
公害の防止 担当者(総括責任者)
その他の作業の災害防止 特定の作業主任者
(2) 防火管理担当者は、作業員50人以上の事業場における防火管理者に準じるもので、甲種又は乙種危険物取扱者の資格を有する者を選任する。(必)
(3) 危険物保安監督者は、消政令で定める事業場において選任が義務づけられているもので、危険物の取扱作業に関して保安の監督に当るものである。(必)
危険物保安監督者は、防火管理担当者が兼務するとよい。(勧)
(注)次の場合は危険物保安監督者を選任しなくてもよい。(注)
ア. 貯蔵量が指定数量の30倍以下で引火点が40℃以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋内貯蔵所。
イ. 引火点が40℃以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋内タンク貯蔵所。