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3.3 NOx生成濃度への影響度調査

 

3.3.1 供試機関

プレ噴射によるNOx生成濃度への影響度調査のため表2に示す機関を用い、実機関運転試験計測を行った。

 

表2 供試機関

 

形式 過給機・空気冷却器付立型単動4サイクルディーゼル機関

機関名称 L31M

シリンタ数 6

シリンダ径 310mm

行程 600mm

連続最大出力 1471kW/320rpm

 

3.3.2 試験方法

図5に実機関運転試験計測装置を示す。供試機関に取り付けたシリンダ内圧力センサ・燃料噴射圧力センサ・ニードルリフトセンサから得られた信号を、クランク軸端に取り付けたロータリーエンコーダの角度信号0.5deg.毎をサンプリング間隔として、アンプを介しデータレコーダに取り込みコンピュータに転送した。その後、各計測データは50サイクル分の平均化を行い、熱発生率・燃料噴射率の解析を行った。

またNOx生成濃度は定電位電解法、O2値はガルバニ電池方式にて計測した。他にも燃料流量・吸気流量・各部温度・機関回転数・機関負荷なども計測した。

 

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図5 実機関運転試験計測装置

 

3.3.3 試験条件

実機関運転試験計測の試験条件を表3に示す。計測負荷は、舶用特性において、25・50・75・100%の計測を行った。なお、燃料はA重油を用いた。

表3において、TR0711Aは平成8年度弊社において行ったNOx低減試験(燃料噴射時期遅延と圧縮比上昇の組み合わせ)燃料噴射弁A(標準)の、最適ポイントについても試験を行った。また、プレ噴射燃料噴射弁B・C・D・Eについては、噴口内面流路に流体研磨を施した物(以下:プレハイフロー)も併せて試験を行った。

 

 

 

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